大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和38(あ)572 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人高橋良祐の上告趣意は、単なる刑法の解釈違反の主張であつて、刑訴四〇

五条の上告理由に当らない。なお、軽微な傷でも、人の健康状態に不良の変更を加

えたものである以上、刑法所定のいわゆる傷害に該当するものであつて、同法一八

一条所定の傷害を同法二〇四条所定の傷害と別異に解釈すべき特段の事由は存しな

いこと、当裁判所の判例(昭和三四年(あ)第一六八六号同三七年八月二一日第三

小法廷決定参照)の趣旨に徴し、明らかであるから、原判決が原判示の傷を傷害と

認め、被告人の所為をもつて、同法一八一条に問擬したのは正当である。また記録

を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三八年六月二五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 石 坂 修 一

裁判官 横 田 正 俊

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!